ヘルスケア研究部ニュース&トピックス

2013年04月10日

介護、医療従事者のための認知症者および家族への対応ガイドラインの作成・普及に関する調査研究事業報告

 平成24年度の厚生労働省老人保健事業推進費等補助事業として、弊社が実施した「介護、医療従事者のための認知症者および家族への対応ガイドラインの作成・普及に関する調査研究事業」について、概要をご報告するとともに、報告書を公開します。
 報告書のダウンロードは、最下部のリンクをクリックしてください。

調査研究名「介護、医療従事者のための認知症者および家族への対応ガイドラインの作成・普及に関する調査研究事業」

(平成24年度 老人保健事業推進費等補助金 老人保健健康増進事業)

【目的】

介護、医療従事者向けの認知症に関する研修のあり方や研修内容について検討するとともに、認知症者および家族への対応ガイドライン、研修用映像教材を作成し、その普及方法について検討する。

【概要】

「認知症者及び家族とのコミュニケーションの大切さ」の観点から、認知症の早期発見・診断による適切な治療や生活指導の重要性についての認識を深めて頂くことを主眼に、認知症の診断、治療、介護、相談に関与する全ての関係者に向けた、研修教材として「DVD教材」と「自己チェックシート」を、講師用指導資料として「教材活用の手引き」と「講師用指導留意点」を作成した。
これらDVD教材・印刷物は、『認知症者及び家族への対応ガイドライン』(認知症の診療・相談等における自己チェック項目)を具体化し、その定着を図るための教材として開発したものである。
一方、DVD教材・自己チェックシートの普及・活用を図るため、「普及啓発リーフレット」を制作、また、「教材紹介専用Webサイト」(http://jmar-im.com/healthcare/ninchi)を設置し、DVDの視聴や教材資料のダウンロードができる環境を整備した。

【評価と課題】

DVD教材・自己チェックシートに対しての教材評価協力者の回答は、概ね高い評価であり、「医師・看護師以外の医療スタッフ向け」や「介護職、相談職、行政職向け」の新規の教材開発、あるいは舞台設定を「地域包括支援センター、介護福祉施設、相談窓口」にした映像化、職種や経験に関係なく回答可能な「自己チェックシート」の開発などの要望が挙がった。
一方で、「環境設定が理想であり、自分の施設には当てはまらない(できない)」「現実には様々なケースがあり、一概には判断できない」などの意見も聞かれた。患者本人の症状、生活状況、家族の希望、あるいは医療機関・スタッフ・地域の介護ネットワークの状況等に応じた対応例について、追加や変更を検討する余地はあると考える。いずれによせよ、本教材は、自己の振りかえりの検討材料として提供するものであり、それぞれの現場・環境に応じた、より望ましい対応方法を考え実践することを期待したい。
当初予定していた教材活用マニュアルは、教材評価会(模擬研修)の結果を受けた委員会討議の結果、「教材活用の手引き」と「講師用指導留意点」に分割し、教材制作のねらいや指導ポイントなど掲載し内容的な充実を図った。しかし、制作日程上の都合から、十分な検討ができたとは言えない。集合研修での活用実践を踏まえた、さらなる「研修講師用の指導資料」の充実は残された課題となっている。

【今後に向けて】

今年度作成したDVD教材・自己チェックシートは、教材評価協力者から一定の評価を得たが、まだ、集合研修の実践例はないので、本当の意味で評価を得たとは言い難い。今後は、集合研修や在宅学習での教材活用の場を積極的に設け、参加した研修講師・研修受講生、在宅での教材利用者の意見・改善要望を収集・反映させることで、より良い教材を目指して、改訂作業を繰り返して行きたい。また、これらの活動を通じて、本教材の活用が拡大し、認知症の診療・介護・相談等の現場で、本教材が評価され、その考え方が定着して行くことを祈念する。

【報告書】

その他の厚生労働省関連の実績はこちら

TOP:ニュース&トピックス一覧

JMAR調査レポート