ヘルスケア研究部ニュース&トピックス

2014年04月10日

認知症ライフサポートモデルを実現するための認知症多職種協働研修における効果的な人材育成のあり方及び既存研修のあり方に関する調査研究事業報告

 平成25年度の厚生労働省老人保健事業推進費等補助事業として、弊社が実施した「認知症ライフサポートモデルを実現するための認知症多職種協働研修における効果的な人材育成のあり方及び既存研修のあり方に関する調査研究事業」について、概要をご報告するとともに、報告書を公開します。

 報告書のダウンロードは、最下部のリンクをクリックしてください。

調査研究名「認知症ライフサポートモデルを実現するための認知症多職種協働研修における効果的な人材育成のあり方及び既存研修のあり方に関する調査研究事業」

(平成25年度 老人保健事業推進費等補助金 老人保健健康増進事業)

【目的】

 認知症介護実践者等養成事業(認知症介護実践リーダー研修、認知症介護実践者研修)で実際に使用されたテキスト(パワーポイント・配布資料)等を収集し、内容の要約化とデータ化によって、研修内容の比較分析を試み、認知症ケア研修の標準化に資する基礎的資料を提供することで、今後の認知症ケアの研修体系構築の一助とする。

【概要】

 47都道府県・20政令指定都市から、平成24年度使用の研修テキスト・募集要綱・カリキュラム表等を収集し、そのうち研修実施137団体の提供テキスト187種類に基づいて、「研修実施体制と定員、受講料、テキスト種類」などを、また47都道府県97研修に限定して、「研修シラバス・講義計画書の記載内容、標準教科の実施状況、研修日数・研修時間、演習課題数、講義形態別の構成比率、標準教科ごとの頻出用語、テキスト内容の重複状況」などを整理し、都道府県別の差異や傾向を分析した。その後、認知症介護研修の専門家・識者による討議によって、課題・問題点、並びに今後の認知症ケアの研修体系に資する提案と次年度以降の取り組み案について検討し、とりまとめを行った。
 「現状の課題・問題点」は、(1) 自治体・研修実施団体間の格差、(2) 講師間の格差、(3) 受講者間の格差、(4) 研修内容の重複やばらつき、(5) 介護現場ニーズへの対応、(6) 受講者・所属機関の負担の大きさ、(7) 加算要件等の公平性に対する疑問、(8) 受講者評価の未実施、の大きく8項目にまとめた。
 一方、「新しい研修体系のあり方の検討と今後に向けた提案」として、(1) 研修体系・カリキュラムの見直し、(2) 標準テキストの見直し、(3) 研修内容の絞り込み・重点化、(4) 研修形態・日程の見直し、(5) 自治体の研修実施支援、(6) シラバス案の作成・提示、(7) 受講希望者の選別・能力評価の導入、(8) 統一的な研修測定の実施、の8項目を提案した。その後、委員長を中心に、「新カリキュラム案(暫定版)、シラバス記載項目案、シラバス雛形案」の作成を行った。

【評価と課題】

 本研究事業の主な分析資料は、提供された研修テキスト(1自治体に付き1研修1冊)に限定しており、自治体・教科によっては未提出資料も少なからず存在するなどの問題を含んでいる。また、『優秀な講師は、テキスト記載内容だけでなく、受講者個々の知識・スキルレベルや反応に応じた指導を行う』ことも合わせると、決して精度の高い分析とは言えないかもしれない。しかし、そのようなマイナス面を考慮しても、限られた時間・予算の範囲内で、全国レベルでの認知症介護実践者等養成事業の研修実態や問題点・課題を多視点から明らかにすることができたという点で重要な意味を持つものである。
 今後、新カリキュラム策定や標準テキスト作成の遂行においては、既存の研修講師・自治体の研修事業担当者の意見・要望も積極的に聴取・取り入れて行うべきであろう。

【今後に向けて】

 今後の活動に向けて、(1) カリキュラムの抜本的見直し、(2) シラバスの作成、(3) 標準テキストの開発、(4) 認知症介護指導者に対する研修、(5) 研修方法の見直し、(6) 改訂に向けた今後の日程、(7) 新たな認知症介護研修の期待される効果の7項目について、検討・整理した。
 平成26年度は、年度初めより、新カリキュラムの科目作成から、シラバスの作成、テキスト執筆へと段階的に進め、年度後半には、指導者養成研修の新カリキュラム作成とシラバス作成に着手し、平成27年度早々には、新カリキュラムに対応した指導者養成研修フォローアップ研修を開始したい。

【報告書】

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