【2011年度第2号】それでもコンプライアンスと言うためのJMARマガジン -個人のつぶやき-

不祥事の痛いトコロ -個人のつぶやき-

この1年ほどの間に、ちょっとした情報漏えいがインターネット上で大きな騒ぎを呼ぶ事件が続いています。

  • ホテル従業員が来店客の悪口をブログに投稿し、解雇(2010年7月)
  • ホテル従業員が宿泊客(スポーツ選手、芸能人)についてツイッターに投稿し、支配人謝罪(2011年1月)
  • スポーツ用品店の従業員が、来店したスポーツ選手についてツイッターに投稿し、スポーツ用品メーカーが謝罪(2011年5月)

いずれも若い従業員が、個人の携帯電話やパソコンから発信した言葉に端を発しています。こうした情報管理上の事故は、企業にとって頭の痛いところです。企業は情報保護の指示を出すことができても、個人的にメールやブログにアクセスすることを制御できません。

また社員側にしても、顧客リストを持ち出したり、漏らしたりするのではなく、自分が見聞きしたこと、考えたことなのだから、会社のものではなく、自分のものではないか、と思ってしまいがちです。不祥事というには余りに小粒ですが、どうすれば防止できるのか、難しいですね。もちろん、皆さんの会社でも機密や秘密を漏らしたら、懲戒処分があることを社員に示していると思います。しかし、上記の事件は「それでも」起こっているのだと考える必要があります。

ではどう対応すればよいのでしょう。

まず、投稿した従業員が結局、インターネット上でやり玉に上がり、いわば社会的に制裁を受けていることを取り上げ、自分の身を守るよう伝える方法があります。発言の自由だとか、若気の至りだとか、ユーモアだとか、大目に見てくれるほどインターネットのユーザーには、理性的な対応を期待できないと、肝に銘じてもらうのです。

さらに「個人のつぶやき」は私の勝手だ、という誤った思い込みに気づいてもらい、コミュニケーションの基本である"From(誰から)To(誰へ)"を意識してもらうことです。インターネット世代は「どうせ誰にも分からない」と「誰かに見てほしい」との矛盾した心理を持っています。掲示板、ブログやツイッターを通じたコミュニケーションであっても、「私の名において、誰に向かって」発信しているのか、明確にしてみようと、伝えるのです。

私も軽率なメールを書かないとは決して言えない方ですが、昔、こんな手紙を書いたら相手はどう思うか、必死に考えましたよね。

(宮川)

よんたくんに挑戦 -防災編-

「よんたくん」は弊社提供の、短時間で取り組むための「四択(よんたく)」のコンプライアンスeラーニングです。主人公のよんたくんが様々な職場の問題に遭遇します。今回も防災編の質問をご紹介しましょう。以下のQ&Aにお答えください。

【問題】

Q.震災後、社員の安否確認に手間取った経験から、よんたくんの会社では社員の自宅や個人のメールアドレスを含む名簿を作成し始めました。よんたくんは、母親の携帯電話まで書き込みましたが、ふたこさんは自宅のメールアドレスを出すことに不安を感じています。さて、日ごろ、この名簿を誰が保管しているのが望ましいでしょう。

【選択肢】

A.社長のみ
B.総務部長のみ
C.各部署の課長クラス
D.全社員

解答とその理由を書いて、ご返信を頂いた皆さまから3名の方に粗品をお送りします。さあ、あなたも、よんたくんに挑戦。(以下返信先にメールを下さい。)
※私たちもこれから解答を考えるところです。もっと適切な選択肢と理由がありましたら、ご提案ください。

【ウェブサイトはこちら】
http://www.i-studio.co.jp/ja/e-learning/

【ご返信先はこちら】
hrm@jmar.co.jp

★前回の問題と解答★

初回号の問題に、解答を寄せていただいた皆様ありがとうございました。
みなさま、正解でした。

【問題】

Q.地震災害で交通がマヒし、仕事も停滞した「よんたくん」の職場。取引先からの納品遅れに伴い、伝票処理の事務作業が滞っているため、来週までの契約で来ていただいている派遣社員にも、仕事が準備できていない状況です。よんたくん、明日からの予定をどう伝えるべきでしょうか。

【選択肢】

A.自然災害だからと契約をキャンセルする
B.予定外だが、倒れてしまった倉庫の片付けをお願いする
C.有給休暇をとってもらう
D.周囲の職場で類似の事務作業を探し、依頼する

【解答】

D

【解説】

派遣社員が働く職場では、契約が根元にあることを忘れ、社員や職場の裁量や融通で勤務を変更してはいけません。震災という事態であっても、この基本は変わりません。

震災を理由に、むやみに派遣社員との契約を途中で解除しないよう行政の指導が行われています。事務所が本当に営業・操業できなくなった際には、派遣社員に休業の手当を支払うといった方法がありますが、社員が出社できている状況では、派遣社員にお願いできる同様の仕事を探す努力をしなければなりません。

また他の選択肢にあるような、契約と異なる仕事をお願いしたり、休暇を強制的に取らせたりすることはできないのです。

話題の実務書・役立つマニュアル

一般の書店では流通していない専門的な調査資料・マニュアルの専門書店
【b-repo.com】の本棚より、話題の実務書をご紹介します。

人事・労務における法務とリスクマネジメント

コンプライアンスとトラブル防止のための法務知識と具体的実務対応
http://www.b-repo.com/detail/081_002_2009_00.html

新・労働契約法に基づく 最新 中国人材マネジメントガイドブック

附録:上海地区企業給与実態調査結果
http://www.b-repo.com/detail/001_073_2009_00.html

日本能率協会総合研究所のビジネス専門書店 → http://www.b-repo.com/

編集後記

飛行機があまり好きではありません。実は飛行機が「揺れましても、飛行の安全性に問題はありません。」と言ってくれる航空会社をつい選んでしまいます。先日もそのアナウンスを聞きながら、「何か不具合があっても、そう言ってくれているだけではないか。これって安全神話?」と呟いていました。それでも機内であのアナウンスに癒されているのは間違いなく私です。