日本M&Aセンター特別インタビュー【1】「伴走型」エンゲージメントサーベイ
データを超えた本質的な組織変革への取り組み!(全6回)

本日は、株式会社日本M&Aセンター 人事部長 笹平 亜由子様、人事部 笹本 悠太様にお話をうかがいました。

前島 裕美

インタビュアー

前島 裕美

株式会社日本能率協会総合研究所 経営・人材戦略研究部 主任研究員

お茶の水女子大学大学院(修士)修了後、2002年4月に入社。
主に、企業のコンプライアンス・ガバナンス推進支援、エンゲージメント向上、ダイバーシティマネジメント等のテーマを得意とする。
昨今では企業の不祥事に関する調査・研究、コンプライアンスをテーマとした講演の他、日本経済新聞をはじめとした全国紙・インターネットニュースへの掲載、TV・ラジオ出演などの実績がある。経営倫理士。

JMAR

インタビュアー

永冶 なつき

株式会社日本能率協会総合研究所 経営・人材戦略研究部


1.エンゲージメントサーベイの社内展開と今後の計画

それでは早速インタビューを始めさせていただきます。調査結果のご報告から2か月ほど経ちますが、現在、社内での展開状況はいかがでしょうか?

日本M&Aセンターおかげさまで、調査完了後の経営報告までご一緒に進めていただいたため、スコアの全社発表はまだ行っておりませんが、今週、管理職向けには、全社施策や人事施策の方針について説明の上、結果の共有を終えたところです。

ありがとうございます。これから4月に向けて、事前にお話ししていたように、施策の展開が進んでいくと思います。現在はその前段階という認識でよろしいでしょうか?

日本M&Aセンターそうですね。今期は3月末まで営業の数字を追っていることもあり、ひと段落するタイミングを見計らって、より具体的な施策の議論に入る予定です。今回のような全方位的なエンゲージメントサーベイを実施したのは初めてで、その後のアプローチや施策の進め方についても、現在、合意形成を進めている最中です。そのため、準備を整えつつ、来期から本格的に稼働したいと考えています。人事内では、来年もこのサーベイを実施するのか、実施するなら時期はいつか、また、これまで行ってきた他のサーベイとの統廃合についても、議論を始めたところです。

2.エンゲージメント調査の幅広い設問と精密なデータ分析が決め手に

これまで他社のサービスを活用されていたところから、弊社に切り替えていただきました。委託先の候補はいくつかあったかと思いますが、おそらくコンペの形でご検討されたのではないでしょうか。その中で当社を選んでいただいた決め手があれば、お聞かせいただけますか?

日本M&Aセンター決め手は2つあります。1つ目は、調査項目が全方位的に網羅されている点です。2つ目は、スコアが出た後のデータ分析の精度です。ただの一問一答の結果ではなく、相関関係を含めて細かくデータ化されていることで、結果として我々が施策を立案しやすくなるという点が、御社を選ばせていただいた大きな理由です。
これまでの調査では、経営が関心を持つ特定のトピックに偏ってしまい、エンゲージメントを測る上では設問が不足している部分がありました。結果としてスコアは出るものの、相関を読み取ったり、具体的なアクションにつなげたりするための分析が十分ではなかったのです。その点、御社のサービスでは、第三者の視点から経営報告を行っていただけたため、施策につなげやすいと感じました。そういった点からも、人事の観点で御社を選ばせていただきました。

他社様でも、調査の結果としてスコアは出るものの、何を優先課題とすべきか、どの施策につなげるべきかに苦労されていると聞きます。その点、弊社のサービスでは、その判断がしやすかったということでしょうか?

日本M&Aセンターまさにその通りです。ズバッと本質的な課題に切り込んでいただける点が魅力でした。
社内の人間が言うのと、第三者がデータを基に客観的に伝えるのとでは、説得力が全く違います。同じ指摘であっても、異なる角度から伝えられることで、受け入れやすくなるのです。そういった点も含め、お人柄も重視して御社を選ばせていただきました。

3.問題意識のデータ化と第三者の視点が説得力を強化

これまでは経営報告に関して、ご支援いただいていた会社は入っていなかったのでしょうか?

日本M&Aセンター経営報告まではありました。ただ、御社のように具体的な施策の提案はなく、打ち手に関するサポートもありませんでした。単純に回答結果の傾向や点数の共有にとどまっていました。

施策の提案部分は、私たちにとって最も時間がかかる部分であり、いわば「生みの苦しみ」の部分でもあります。クライアント様がより良くなるために何ができるかを考えるのが、一番の課題です。

日本M&Aセンターそうですよね。ただ、ありがたいことに、事前の中間報告などを通じてすり合わせができたので、方向性も明確になりました。また、今回は初回ということもあり、経営報告で伝えるべき内容の粒度を揃えた上で発信していただけたので、スムーズに前進できたと感じています。

そうですね。中間報告を挟まずにいきなり最終報告となると、難しくなると思います。温度感や、どの点を強調すべきかといった判断は、初回では特に分かりにくいものです。その点、中間報告でしっかりとご参加いただき、ディスカッションできたのは非常に良かったと感じています。

日本M&Aセンターそうですね。私は2023年10月に入社し、1年以上が経ちますが、人事畑が長いので、ある程度の施策は見えていました。正直なところ、サーベイがなくても見える部分はあります。しかし、サーベイを通じてデータ化されることで、説得力が格段に増しますし、第三者が的確に助言してくださることで、経営層への説明もスムーズになります。そういった意味で、第三者の視点を活用したサーベイの意義は非常に大きいと感じています。
また、社長を筆頭に経営層にもサーベイ結果がしっかり浸透しており、会社のポジティブな面と課題を明確に区分して、各所で発信してもらっています。結果として、各部署が実りのあるフィードバックを得ているのではないかと思います。

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