社員意識調査における匿名かつ情報の秘匿性を確保

事例紹介：JFE物流株式会社様

今回、複数の調査委託先候補の中から社員意識調査（エンゲージメントサーベイ／コンプライアンス意識調査）に当社（JMAR）を選んでいただいた理由をお聞かせください。

今回、弊社では導入にあたりJMAR様を含めた4社を比較検討致しました。その中で、調査に関する委託費用、弊社の親会社であるJFEスチールのエンゲージメントサーベイをJMAR様が受託している実績、調査における各機能（エンゲージメントサーベイとコンプライアンス調査を合わせて質問設計の相談から調査、分析対応が可能な点やWEB画面における各種機能対応を含む）等を総合的に評価し、決定致しました。

貴社における社員意識調査の位置づけ、活用方針などを教えていただいてもよろしいでしょうか。また、今回の調査は複数の部署から検討メンバーが参画された協働プロジェクトとなりましたが、協働だからこその良かった点、大変だった点などございましたら、あわせてお聞かせください。

今回の当社の社員意識調査における位置づけ及び目的について、エンゲージメント領域においては、①各所属部長へ各職場の結果を個別にフィードバックし、職場マネジメントの改善に繋げる、②社員による会社の評価をトレースするとともに、全社員へ回答結果のサマリーをフィードバックし、社員の意識行動変化を促す、③調査結果や自由記述内容について、世代別、部署別等の分析を加えて強み・弱みを把握し人事施策の効果把握や今後の新規施策検討に繋げていくという3点になります。

次に、企業倫理（コンプライアンス意識）では、コンプライアンス意識の現状、コンプライアンス施策への社員からの意見等を把握して、社会的に一層評価されるグループを目指す活動に繋げるという点になります。

また、エンゲージメント、企業倫理（コンプライアンス意識）など複数のテーマ領域を融合した調査のため、各部署との協働プロジェクトとすることで、複数の部署が関わりあい、様々な視点で事前の懸念事項をフォローすることができました。その結果、調査実施時に大きな混乱が生じることなく、調査を実施することが出来ました。

今回の社員意識調査（エンゲージメントサーベイ／コンプライアンス意識調査）では、貴社独自の質問項目に関するご提案、ご支援を行わせていただきましたが、調査結果を踏まえて、得られた気づきや効果などをお聞かせください。

今回の社員意識調査では、匿名かつ情報の秘匿性を確保したこともあり、自由記述では多くの社員が日頃から抱えている思いを知ることができました。

また、現時点での出来ていること、足りていないことについて、定量的に他社と比較することは、今後の施策検討のためにも有効なデータになると考えております。

弊社では、2014年以来10年ぶりとなる調査だったにも関わらず、90％近い回答率が得られたことは担当者として良い意味での驚きでした。この回答率は、当該意識調査への期待値の表れだと理解しております。その他にも回答者の負荷を考慮した設問数（60問程度）としたこと、「エンゲージメント」「コミュニケーション」「コンプライアンス」に関する設問をバランスよく配分するという工夫も行いました。

今回の調査における分析結果では、会社別、部署別に特徴がみられ、それぞれの組織ごとの課題が明確に得られたため、今後は、これらの社員の声をいかに施策に繋げていくか、スピード感をもって取り組んでまいります。

今回の社員意識調査に関するご支援（全体企画、質問検討、調査分析、報告会によるご説明、組織別レポート支援等）に関して、弊社（JMAR）に依頼して良かった点があればお聞かせください。

組織別の分析、フィードバック資料においても弊社の要望に応じて対応いただいた点が委託させていただいて良かったと感じております。

あわせて、秘匿性の確保や意識調査を通じて、当社が把握したい要素を設問にどう織り込むかなどを担当いただいたJMARの担当研究員に相談する事で具体化できました。今後、社員へ調査結果のフィードバックを予定しておりますので、調査後の継続的なフォローも期待しています。

今回は10年ぶりとなる社員意識調査でしたが、事務局様として、調査を実施した際に苦労した点や工夫した点、次回以降に向けて改善を図りたい点などがあればお聞かせください。

苦労した点としては、製造現場などの職場では、メールアドレスを有していない対象者が含まれておりましたので、個人のスマートフォンなどの携帯で回答をいただく必要がありました。そこで、事前に各社、各地区の担当者へ調査方法等を何度も共有することで、協力を得ることが出来、結果として多くの社員から声をいただけたことが挙げられます。

次回以降の改善点としては、属性情報を見直すことで、所属への詳細なフォローを行いうとともに、フィードバック資料についても「このような情報が欲しい」という声を現場から吸い上げ、実務ベースでより有効なものにしていきたいと考えております。

自由記述についても、当社の強みや良い点を問う設問も検討しております。もちろん、今回の調査にて確認した不満についての意見を聞き、改善していくことも大切ですが、同時に自社の良い点を伸ばしていこうとすることも社員の満足度向上につながるのではないかと調査を通して感じました。

今後、今回の社員意識調査を社内でどのように展開、発展させ、社内施策に活用していくかお聞かせください。

今回は2014年以来の全社員向け調査を行い、現時点での課題を把握することができました。把握できた課題からテーマを絞り施策を検討したいと考えております。そのうえで、今後も社員意識調査の実施を継続し、社員のエンゲージメントや意識変化をフォローしていきたいと思います。

自由記述意見についても、コンプライアンスやハラスメント関連は最優先に取り組むとともに、それ以外の事項に関しても速やかかつ丁寧に対応すべく当該調査の結果を活用していきます。

お客様の会社概要

社名	JFE物流株式会社
設立	2004年4月1日
資本金	40億円
社員数	単体：4,344人（2023年4月1日現在）
主な事業内容	内航海運業／港湾運送事業／倉庫業／通関業／貨物自動車運送事業／海上運送事業／外航不定期航路事業／貨物利用運送事業および運送取次事業／産業廃棄物処理業／鋼材加工業／不動産賃貸業／土木建築工事業／船舶代理店業／特定旅客自動車運送事業／構内作業および機械荷役事業／自動車整備事業／電気の供給事業