東洋製罐グループは、1917年の創業以来、国内最大の容器包装メーカーとして、缶・プラスチック容器・ガラスびん・紙容器・キャップやそれらを形づくる素材など、日々移り変わる人々の暮らしの変化を捉えた様々な製品を次々に開発・製造してきました。
「包みのテクノロジー」による技術力と提案力を強みとし、新事業の展開など常に先を見据えたビジョンを持って社会に貢献していきます。
近年、様々な業界で品質に関する問題が取り沙汰される中、その要因の一つとして品質意識の欠如が指摘されています。当社グループにおいても、複数の事業会社を抱えるホールディングスとして、まずは社員一人ひとりの品質意識がどの水準にあるのかを、外部の物差しで客観的に評価したかったというのが大きいと思います。
そのうえで、各社においてどのような打ち手が必要なのかを考えていくことが必要だと考えています。
また、調査機関を選定する際、品質意識に特化した調査サービスを提供している機関が限られている中、毎年品質意識に関するレポートを発表されている日本能率協会総合研究所に着目し、ご相談させていただきました。
「確認したいこと」を列挙して自社で調査を行うことはできるかもしれませんが、それでは内容に偏りが生じる可能性があります。日本能率協会総合研究所では既に体系化された標準的な項目が用意されていたので、それをもとに検討することができました。
また、集計・分析を行う際に、社内では事情がわかるだけに予見や先入観が入りやすくなり、主観が反映されてしまう可能性もあります。その点、外部の方であれば、第三者の視点から客観的に課題を指摘していただけると考えました。
なお、社内で実施した場合には「回答が個人特定されないか」などと、懸念を持たれる可能性もあり、「回答は外部機関で集計・分析している」とすることで心理的ハードルが下がることも期待しました。
日本能率協会総合研究所の標準項目の中には「自社の現状に今ひとつ合わない」と感じる表現も一部あり、それをお伝えすると的確な代案を出していただけました。質問や要望はしっかりと受け止めていただき、納得できる調査ができたと思います。
中間報告の際に結果の概略はご共有いただけたのですが、疑問に感じた点やどのように解釈すべきか迷う点もありました。そうした質問や要望には出来る限り応えて、最終報告には反映していただくことができました。事業会社から出た質問にも今までの調査の実績を活かしてご回答をいただけました。
なお、事務局にとっては複数の事業会社で足並みをそろえて調査を実施するだけでも一仕事で、調査の期間や方法、データの受け渡しなど、基本的な調査運営についても確認したい点が多々あり、都度ご相談しながら進められたことも安心感につながりました。
調査結果には、我々が想定していた部分とそうでない部分の両方が含まれており、特に後者が可視化されたことは成果であると感じています。
また、単に『項目Aの結果が低いため、今後の課題である』という表面的な見方にとどまらず、『関連する項目Bにおいて○○であるため、Aに影響が及んでいる可能性がある』のように、項目同士の因果関係まで踏みこんだ分析をしていただけたので、理解を深めることができました。
また、今回の調査では、「リスク診断」や「構造分析」といった専門的な手法も用いて評価をしていただけたので、これらも踏まえた改善策を検討できると思います。
社名 | 東洋製罐グループホールディングス株式会社 |
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設立 | 1917年6月 |
資本金 | 11,094(百万円)(2024年3月末現在) |
社員数(連結) | 単体:491名、連結:19,673名(2024年3月末現在) |
主な事業内容 |
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インタビューご回答部署:品質統括部(組織名は2024年3月時点)
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